Webシステム開発の雑多なアウトプット

AWS、プログラム、OSS等を中心に良かった本も。

【お薦め】書籍「ゼロから考えるリーダーシップ」

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リーダーシップを心理学の観点から再構築したのが本書で、リーダーシップを2軸思考(4象限)、つまり以下の軸、

  • X軸 : 業務志向と対人志向
  • Y軸 : 未来思考、現在思考

にて、4つのリーダーシップの型が存在する「リーダーシップ・ブレイン・モデル」として整理している。


書籍情報

タイトル:ゼロから考えるリーダーシップ
著者  :髙橋 潔 立命館大学総合心理学部教授)
発行社 :東洋経済新報社


<はじめに:紹介文より抜粋>

  • リーダーとは、そもそもどんな特徴を持った人なのか?(第1〜3章)
  • リーダーとマネジャーはどこが違うのか?(第2〜4章)
  • リーダーシップは本当に組織で役に立っているのか?(第5章)
  • リーダーシップとマネジメントを両立する黄金比とは?(第5章)
  • リーダーシップについて聞かれたときに、理論武装するには?(第6章)
  • リーダーの頭の中(脳の仕組み)はどんなふうなのか?(第3章・第7章)
  • リーダーシップはどうすれば育成できるのか?(第8章)
  • リーダーにとって対話が持つ意味とは?(第9章)
  • リーダーにとってビジョンとはどういうことか?(第10〜11章)
  • リーダーは集団を引っ張るのか、支えるのか? それとも分け持つのか?(第12章)
  • リーダーシップの日本型とは?(第13章)


対象読者

  • リーダーシップについて経営学、経済学からの観点ではなく別の切り口から考えたい方
  • 昔からのリーダーシップ論も簡単に復習している為、リーダーシップ論を初めて勉強される方
  • 管理職やリーダー等の立場になって、どのように動けばよいか迷っている方
  • マイクロマネジメントは駄目なのか?、何もしないリーダーシップが良いのか、自分なりの答えを持っていない方


良かった点

 本書の題名の通り、リーダーシップをゼロから解説されており、組織論には傾きすぎず、程よくリーダーシップについて解説している。特に、リーダーシップ、マネジメントに関して、トヨタグループの管理職へ質問した回答を元に、「そもそもリーダーシップやマネジメントが組織にどの程度役に立つのか」についても言及しており、この調査結果については興味深い結果だった。マイクロマネジメントは悪との意見も多いが、その理由が調査結果に表れている。リーダーシップに普遍性はなく、アメリカと日本、各々の企業、組織によっても異なり、その在り方は各リーダーが自分で見つけていくしかない訳だが、本書はその方向性を示してくれている。